ばい
「……」
乃亜がイった後、俺もイき後処理をした後…
気を失ったまま寝てしまった乃亜を抱き締めた。
「なんで…」
なんで俺に抱かれながら他の男の名前を呼ぶんだよ…
なんで俺の気持ちに答えてくれないんだ…
「……クッ…」
涙が勝手に出てくる。
こんなことで泣くなんて格好悪いかもしれない。
でも…
そんなこと関係ないくらい乃亜が好きなんだ。
「……仁…」
「……ッ…」
寝言だってわかってるのに
乃亜に名前を呼ばれると嬉しくなる。
「こんなに…」
こんなに近くに乃亜の体温を感じるのに…
こんなに近くにいるのに…
どうして乃亜の気持ちは俺に向いてないんだよ…
どうして…
こんなに心の距離を感じるんだ…
「……ッ…」
乃亜は好きじゃないヤツに抱かれるようなヤツじゃないってわかってるつもりだった。
だから、いつか…
俺を好きになってくれるって信じてた。
だけど
乃亜の気持ちは俺じゃなくアイツに向いてた。
俺と乃亜の距離は…
近いようで遠かった。
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