ばい
「来てくれて良かった…」
慎は安心したように呟いた。
ねぇ…
どうして、そんな顔するの…?
あなたはあの人と幸せにしてるんでしょ…?
私のことなんて忘れてたんでしょ…?
だから
この6年、連絡をくれなかったんじゃないの…?
「どうして、そんな顔するの…?」
「え…?」
「あの時、慎は私じゃなくて
あの人を選んだじゃない!」
私と慎は付き合ってなかった…
ただ、今の私と仁みたいに体の関係はあった。
仁には私以外にも、そういう関係の人は一人いた。
一つ先輩の美月(みつき)さん。
周りから見たら仁と美月さんは付き合ってるように見えた。
ううん…
実際には付き合ってた。
いつも二人が一緒にいる姿を見るのが辛かった。
この場所で美月さんに内緒で抱かれるのが辛かった…
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