ばい
ー夢を見た。
暖かい何かに包まれるような
そんな夢を見た。
「…ン…朝?」
いつの間には朝になっていて私は寝てしまってたみたい。
結局、仁には会えなかった。
ーパサッ
「これ…」
何かが落ちる音がして見てみると仁のジャケットがあった。
暖かい何かに包まれた夢は仁のジャケットが掛けられていたから見たのかもしれない。
でも…
それとは逆に手のひらに小さな冷たさを感じた。
「……ッ…」
手のひらの中を見ると涙が出た。
手のひらの中にあったのは鍵で
その鍵にはJのイニシャルのキーホルダーが付いていた。
…私が仁に渡すときに付けたキーホルダーと同じだった。
「どうして…?」
ねぇ…
どうして鍵を返すの…?
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