ばい


「……仁!」



駅に着いたときには仁は電車に乗っていて
何度も呼んだのに声は届くことはなく
電車は出てしまった。



「…ッ」



ープルルル
「…出ない」



すぐに携帯に電話をするけど仁は出てくれなかった。


何度も掛けたけど出ることはなく


メールを送っても返事はなくて


夜になると…



『お掛けになった電話番号は……』



携帯は解約されてた。


もう…


仁との連絡を取る手段がなくなった。


尚輝に頼めば連絡が取れるのかもしれないけど…


迷惑は掛けられない。



家に行こうとも考えた。


考えたけど…


私は仁の家を知らない。


いつも仁が来てたからー



もう…


仁とは繋がれない。


.
< 47 / 95 >

この作品をシェア

pagetop