ばい
「……仁!」
駅に着いたときには仁は電車に乗っていて
何度も呼んだのに声は届くことはなく
電車は出てしまった。
「…ッ」
ープルルル
「…出ない」
すぐに携帯に電話をするけど仁は出てくれなかった。
何度も掛けたけど出ることはなく
メールを送っても返事はなくて
夜になると…
『お掛けになった電話番号は……』
携帯は解約されてた。
もう…
仁との連絡を取る手段がなくなった。
尚輝に頼めば連絡が取れるのかもしれないけど…
迷惑は掛けられない。
家に行こうとも考えた。
考えたけど…
私は仁の家を知らない。
いつも仁が来てたからー
もう…
仁とは繋がれない。
.