ばい
もう…
「ねぇ…仁」
「…何?」
「今日、泊まりに行ってもいい?」
「…いいよ」
収録の待ち時間に楽屋にいたら週刊誌に乗った女が来て
首に腕を回してきて誘われた。
俺はその誘いにOKした。
尚輝がいたらキレられるだろうけど
コンビニに行っていないため
俺はその女にキスして押し倒した。
「帰るまで待てない?」
「…待てない」
待てないどころか触れたくもない。
俺が本当に触れたいのは乃亜だけだ。
だけど
その乃亜に触れることが出来ないから
他の女に触れる。
俺が触れる女はすべて乃亜の代わりでしかない。
「ヤるなら帰ってからヤれ」
「キャッ…」
「…尚輝」
いつの間にか戻ってきた尚輝は俺を冷たい目で見て
女は楽屋から出て行った。
「お前、何しようとしてた?」
気のせいか尚輝の声がいつもより1トーン低い気がした。
もしかしなくても…
キレてる?
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