ばい
「…それって癖?」
「ん?」
「フィルターを噛むの」
「あぁ…まぁ」
慎って奴は曖昧な返事をして
コーヒーにミルクを入れその後に砂糖を少しだけ入れた。
それも乃亜と同じだ。
「…話って?」
「あー…」
話がないなら早く帰りたい。
コイツと居たら乃亜を思い出してしまう。
コイツの一つ一つの行動やちょっとした仕草や癖が乃亜と同じで…
乃亜を思い出すと同時に二人が過ごした時間の長さを思い知らされる。
「キミは乃亜と付き合ってるのか?」
「……」
付き合ってなんかない…
あれは…
「…俺の片思いです」
なんで俺はこんなこと話してるんだ…
「アイツは…乃亜はアンタが好きなんだよ」
コイツは乃亜の好きな男なのに…
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