ばい


「…乃亜は俺のことなんて好きじゃないよ」

「…好きだよ。アンタを見てる目は好きな奴を見る目だった」



言ってて虚しくなる。


乃亜が俺を好きじゃないって思い知る。



「地元でキミといる時の乃亜は幸せそうだった」

「……」

「まぁ…付き合ってないなら安心した」

「安心…?」

「最近、キミの女関係の噂を良く芸能ニュースで見るから」

「……」



確かに乃亜との関係を終わらせた後
俺の女関係のは激しくなった。


でも、それは…


乃亜の代わりでしかなかい…


乃亜が俺をコイツの代わりにしたのと同じことをしてる。



「それに乃亜は見合いするらしいしね」

「なんで…」



なんで乃亜が見合いすることをコイツが知ってるんだ…?



「小さい町だし、うちの親と乃亜の親が仲がいいからね」



乃亜の親がコイツの親に話したなら納得だ。


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