ばい
「だからね……って乃亜ちゃん?」
私は美月さんの話を聞かずにバックから手帳を取り出した。
ー最後に仁に抱かれたのが2ヶ月前の実家に帰ってきた日で
その2週間前には、予定通りちゃんと来て…
それから来てない…
え…?
2ヶ月来てない…
「乃亜ちゃん?」
「美月さん…」
「え?」
「…妊娠したって、どれくらいで気付きました?」
「え…」
美月さんは私の言葉に驚いた。
それもそうだ。
多分、美月さんは自分が妊娠してるから
慎に近づくなって言おうとしてたのに…
私が妊娠したって気付くのにどれくらい掛かったか聞いてるんだから。
「乃亜ちゃん、まさか…」
「分かりません。でも、そうだったら言えない…」
美月さんは私と手帳を交互に見ていた。
それから
「病院で確かめたほうが良いよ」
笑顔で答えてくれた。
きっと私が妊娠してても相手は慎じゃないって思ってるんだ。
確かに相手は慎じゃない。
相手は1人しかいない…
私が本当に好きな人だけだ。
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