不器用に優しいアイツ【完】
何だろう。
これが彼なりのおしゃれなのか。
それとも普段着?
それともそれとも、これから行く場所はそういう服のがいい場所とか?
あたしが一人でそう思っていると、とっしーはあたしを凝視してくる。
ちなみにとっしーと言うのは言うまでもなくあだ名だ。
俊明じゃ堅苦しいし、苗字呼びもあたしは慣れてない。
よってそのニックネームだ。
(野球部で硬派というその見た目に反して、可愛らしいニックネームと言うギャップが堪らない)
……なんだよ。
そんなに見るなよ。
悪かったな似合ってなくて。