【完】甘辛ダーリン絶好調♪
「ささっ!今日は、この奈葉様直々にここに来たんだから、はやく用意するーっ!!」
「はぁい…」
まだ、重たい瞼を擦りながら、用意に取り掛かった。
……でも、颯を見れない。
合わせる顔なんて…ない。
あたしが、無理だもん。
普通には、できないよ。
考えてる間に、着替えや歯磨きをし終わった。
ご飯は、食欲ないし、いいや。
「りぃりぃ?まーだぁー?」
「今行くっ」
普通な奈葉に、今は救われるな。
「じゃ、いこ?」
「うんっ!!」
「りぃりぃ?」
歩きだした奈葉は、あたしの少し前で止まる。
「へ…?」
「奈葉、りぃりぃの味方だから。安心できる、心のホームだよ?なんでも相談して」
……奈葉。
「ありがと…」
「ん。じゃ、いくよ〜?」
振り返った奈葉の、笑顔にまた救われた気がした。