【完】甘辛ダーリン絶好調♪
「麻咲?どうしたんだ?」
風瀬くんが、あたしに近づいてきた。
「え?」
「ココ、シワよってる」
トントンッと自分の眉に人差し指をおく風瀬くん。
「あぁ…ちょっと考えごとしちゃってて…」
あたしは、今の状況を整理することで頭がいっぱいだった。
「あのさ」
不意に、風瀬くんがあたしに言葉を投げかける。
「今日も、一緒に帰ってくんね?」
え…?
「え…っと…「……今日靴箱で待ってるから…」
それだけ言った風瀬くんは、またあたしの前から去った。
「…………颯」
ポツリと呟いてしまうあたし。
真っ先に颯を思い出すなんて、やっぱりあたしは、颯が好きなんだな…
『颯に悪い』そう思っちゃう。
きっと風瀬くんのとこには行けない。
まだ、颯とあの女の人のこと聞いてないし、自分自身スッキリしてないけど…気持ちは、そう簡単には薄れないものだね?