【完】甘辛ダーリン絶好調♪
「おい、麻咲」
懐かしい…この声。
「はい…」
振り返ると、懐かしい…顔。
髪は前より短くて、先生だからかキッチリしてる。
でも、なんで今頃?
なんで今更……?
「ちょっと話しがある。放課後職員室にきなさい」
「わかりました」
そっけない言葉を交わし、疾風はさった。
でも…それでもまだ胸が痛むのは、疾風のことを心が忘れていなかったから…
今も好きだから痛むんじゃない。
『なんできたの?』
そういう思いが交差して苦しくて仕方ないから…胸が痛むんだ。
「やだ…やだよ…」
あたしの否定は、すぐに教室の騒音に掻き消された。