【完】甘辛ダーリン絶好調♪
☆李衣☆
あたしは、颯の家の下の公園まで引っ張られた。
勿論、終始無言。
はぁ…あたし、やっぱダメかな…
別れなきゃなんないのかな…?
じわりと濡れそうになる瞳に、"堪えろ"と言い聞かせた。
「座ろう」
そう言った颯に、私は小さく俯きながら頷いた。
そこは、この公園や、颯のマンション全てを見渡せるベンチ。
小さくて、2人掛けだけど…なんだかあったかい。
……そんな…場所。
「…」
「…」
無言のままだ…
何か…話さなきゃ…
「なぁ、李衣…どうしたんだよ…」
先に切り出したのは颯だった。