【完】甘辛ダーリン絶好調♪

「はぁっ?!世の女の子の憧れに、いちゃもん付けないでよっ!!」

あたしは、フイッと颯から顔を反らし、ズンズンと前を歩く。

颯って、こういうとこあるもんな…
だから、あたしの機嫌が悪くなんのよ。
だってあたしも…相当な負けず嫌いだし。
この颯の的確な一言が、妙にイラッとするのは、あたしのこの負けず嫌いをくすぐってるからだと思う。

フワッ

「えっ?」

颯の愚痴を、心の中で言っていると、急に抱きしめられた。
足音しなかったし、ここ…河川敷だよ?!
親子が近くでキャッチボールしてるよ?!
男の子が見てるよぉ〜(泣)

「李衣…」

掠れたような、颯の声に…胸が締め付けられる。
まただ…あたし、コレに弱い。




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