【完】甘辛ダーリン絶好調♪
「おい。飛んでんな馬鹿」
コソッと耳元で呟く颯。
「なっ!!飛んでないしっ!!」
あたしの大声で、近くにいた人達が、いっせいに振り向いた。
………恥ずかしー///
真っ赤な顔で俯いているあたしに、
「飛んでるとき、俺のこと考えてただろ?いやらしいなー…李衣は」
颯が囁く。
恥ずかしさと、囁きで、
倒れそうになったあたしの腰を掴む颯。
「キャアアアアアアアッ」
「颯様素敵っ」
「なんてお優しいのっ!!」
「惚れ惚れしますぅ〜」
……む。
皆して、颯はやてって…颯はあたしのっ!!
……って、あれ?
あたし…何ヤキモチやいてんの?
無意識だった…ってことは、あたしはもう、颯のとりこ……?
自覚した瞬間、一気に熱を帯びはじめた頬。
少し俯く。
やっばい…
「李衣?どうした?」
小さな声でそういい、颯があたしの顔を覗く。