【完】甘辛ダーリン絶好調♪
「どうもしないし…」
あたしは素っ気ない態度で、覗き込んできた颯から、顔を背けた。
すると、腰を支えていた手が離れ、颯はスタスタと先に行ってしまった。
もしかして…怒らせた?
あたしは不安になり、颯を追いかけた。
「はっ颯?まっ待ってよっ」
思ったより、颯の歩きははやく、あたしは走ってついていく。
颯はある使っていない教室に入っていった。
恐る恐る、開いているドアから、教室内を覗き込む。
「颯〜?いるの?」
応答はない。
あれっ?
確かにここに入ったはずなんだけど…
グイッ
あたしは目隠しをされ、誰かに引っ張られた。
「キャッ」
何なに??
あたし…どうなってんのー??!?
「いーやぁーはーなーしーてぇーへーんーたーい!!!」
怖い怖い怖いよーっ!!!
あたしの瞳には、涙がたまってくる。
「颯っ助けてよー!!」