【完】甘辛ダーリン絶好調♪
「あん?馬鹿言ってんな。俺様が颯だ馬鹿女」
パッと、離された手。
「え…は…やて…?」
「……そーだよ。ばーか」
さっきから馬鹿ばかって…
「何よっ!ほんとに怖かったんだからねー!馬鹿っ」
あたしは涙をゴシゴシふきながら、反論した。
「てめーがわりぃんだろ。俺に素っ気ねぇから」
「は…?」
「忘れたとは言わせねぇぞ?さっき俺が心配して、覗き込んでやったっていうのに…」
あっあれか!
あれは確か、あたしが颯のとりこになってたって、自覚したときで…
とりこ…
ボンッ
あたしは再び赤くなった。
「おい?聞いてんのか?李衣」
颯の声にも、ビクッと反応してしまう…
あたしの肩が揺れたことに気が付いたのか、颯は眉をよせた。