【完】甘辛ダーリン絶好調♪

「えっと…麻咲李衣です。特技は…空手とか…球技ですかね」

「空手?!空手できるんですか?」

「はっはい…」

えっ?なんでこんなに驚かれてるの?

「では、何故かここに板があるんで、やってもらっていいですか?」

「はっ?!」

なんで板が?!

チラリと講堂を見渡すと、奈葉が大手を振っている。

まさか…

奈葉は口パクで、『あたしが用意した。がんば』と言った。

ありえねぇー!!風瀬くんのもコイツが用意したのか?

それなら、2、3年に見せ場がなかったのも頷ける。

「はい。僕が持つんで、やっちゃってください」

あたし、スカートですけど。

……やるっきゃない。

パンツなんて、このさい気にしないのよ!!李衣!!

「麻咲ちーん!!ズ・ボ・ンっ」

んん?

あたしの目の前にズボンが降ってきた。

投げたのは、奈葉。

用意がいいこと。



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