【完】甘辛ダーリン絶好調♪
☆李衣☆
「まっさっきち〜んっ♪」
「ぎょぇっ!!!」
首…首締まるんですけど、奈葉。
『松コン』も終わったし、颯と一緒に帰るつもりで、靴箱に向かっていた。
途中、この馬鹿と出会った。
今、首に腕を回され、軽く羽交い締めされている。
きついっす。
「や〜め〜て〜…」
あたしは必死に声を絞りだす。
「ぎゃはっ!!ごみんごみ〜ん!締まっちゃってたね♪」
にっこにこで、“ぎゃはっ!!"とか下品に笑う奈葉。
「ていうか、あたしになんか用?」
あたしが奈葉にそう言うと、
「はぁ?麻咲ちん、あたしに助けられたこと忘れたわけ??」
“ありえないっ"とかブツブツ呟いている。
ん?助けられたっけ?
あたしは記憶の引き出しを無理矢理開ける。
ん〜…ん〜…