。+゚失恋メランコリ。+゚
一方的に切られた電話。
私は、恋人に、フラれてしまった。
「別れてくれないか?」という恋人からのクエスチョンに、一切アンサーする事もなく。
左手に握られたままの携帯電話を、どうしたらいいのかすら分からない。
手の平から零れた浩二とお揃いのストラップが、私を慰めるようにキラキラと揺れている。
身体に馴染み柔らかさを増した革のソファーに深く腰掛けても、混乱した心と頭が落ち着く事はなくて、
目を閉じても、目を開いても、何をしても冷静になんてなれなくて――。
私は髪をぐしゃぐしゃと掻きむしり、自分の頭に自らの拳を叩き付け、たった今この身に起きた“現実”と無理矢理に向き合うように仕向ける。
.