先生
出会い
桜が舞い散る中、緊張気味の私は校門の前にいた。
横にはお母さんが眩しい位の笑顔で立っている。
4月最初の月曜日。
私はこの高校に入学した。
校門を入りすぐの所で受付を済ますと、在校生が体育館まで案内してくれた。
体育館には、早々と大勢の新入生とその父母が座っていて少し緊張してしまう。
私はお母さんと2人並んで座った。
制服が皺にならない様に、綺麗に整えながら始まるのを緊張しつつ待っていた。
実はこの学校は、同じ中学校の親友・滝沢 柚子《たきざわ ゆずこ》と
『制服が可愛いから』
という安易な理由で選んだのだ。
でも、お母さんは文句も言わず
「あんたが行きたいんだから、良いんじゃない?」
なんて言ってくれたんだ。
幼い頃に父親を亡くし、1人で私を育ててくれたお母さんには本当に感謝しているんだ。
私にはお父さんとの記憶が少ししか無いけど、お母さんのおかげで淋しい思いをあんまりせずに高校まで来れたんだ。
「本当にありがとね、お母さん」
不意にそんな事を言ったもんだから、びっくりしていたけどね。
横にはお母さんが眩しい位の笑顔で立っている。
4月最初の月曜日。
私はこの高校に入学した。
校門を入りすぐの所で受付を済ますと、在校生が体育館まで案内してくれた。
体育館には、早々と大勢の新入生とその父母が座っていて少し緊張してしまう。
私はお母さんと2人並んで座った。
制服が皺にならない様に、綺麗に整えながら始まるのを緊張しつつ待っていた。
実はこの学校は、同じ中学校の親友・滝沢 柚子《たきざわ ゆずこ》と
『制服が可愛いから』
という安易な理由で選んだのだ。
でも、お母さんは文句も言わず
「あんたが行きたいんだから、良いんじゃない?」
なんて言ってくれたんだ。
幼い頃に父親を亡くし、1人で私を育ててくれたお母さんには本当に感謝しているんだ。
私にはお父さんとの記憶が少ししか無いけど、お母さんのおかげで淋しい思いをあんまりせずに高校まで来れたんだ。
「本当にありがとね、お母さん」
不意にそんな事を言ったもんだから、びっくりしていたけどね。
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