先生
少し小走りして、着いたのは1分前。
『セーフ!!』
そう小言で呟くと、キョロキョロと周りを見渡した。
クリスマスが近いせいか、カップルや買い物客が沢山居る。
さ…探せるかなぁ……
携帯の番号もメアドも知らないから。
――――ポンッ
ん?!?!
「そろそろ気づきなさい。」
後ろを振り向くと、私の頭に手を置いたまま呆れ顔の先生が立っていた。
「せ…先生!!」
こ…心の準備が……
だって、先生の私服姿初めてだし、
超かっこいいんだもん。
そこに居たのは、いつものシャツに白衣の真咲先生じゃなく、ニットとジーンズ・スニーカー姿の男の人だった。