先生

少し小走りして、着いたのは1分前。


『セーフ!!』


そう小言で呟くと、キョロキョロと周りを見渡した。

クリスマスが近いせいか、カップルや買い物客が沢山居る。


さ…探せるかなぁ……


携帯の番号もメアドも知らないから。



――――ポンッ



ん?!?!



「そろそろ気づきなさい。」



後ろを振り向くと、私の頭に手を置いたまま呆れ顔の先生が立っていた。


「せ…先生!!」


こ…心の準備が……



だって、先生の私服姿初めてだし、



超かっこいいんだもん。


そこに居たのは、いつものシャツに白衣の真咲先生じゃなく、ニットとジーンズ・スニーカー姿の男の人だった。


< 100 / 444 >

この作品をシェア

pagetop