先生
「なんで?」

「どうしても」

子供を諭すお父さんみたいな先生。


そう、先生にとっては生徒の中の1人だもんね。


「じゃあ、先生って呼ぶもん!!」

聞きわけが無いよね。
でも、先生が悪いんだからね。


「ったく……仕方ないな」


信号待ちの車の中、先生は私のほっぺたをつまんだ。

「ちょ……へんへぃ!!!」

つままれたまま喋ったら、日本語にならなかったね。


クックックッと笑いを堪える先生。


もうっ!!!


「しょうがないなぁ~~
今日は特別に好きな様に呼ばせてやろう」

本当?!

先生の方を見た私の目は、嬉し過ぎてキラキラしてたと思う。


でも、いざ呼ぶとなると何て呼べば良いのかな?


しんちゃんは嫌がってたし、
慎弥じゃ、さすがに気が引けるし……
まさしんじゃ何か変だし。


うむ……難しい……


「純那、悩み過ぎ」

だよね。


って、え――――――!?!?!?!


い…いまなんて??
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