先生

着いた場所は、少し高台にあるレストラン。

一見通り過ぎてしまいそうな小道を曲がると、可愛らしい一軒家の風の洋館が建っていた。

まるで童話に出てきそうなレストラン。


これを見てテンション上がらない女の子が要るのかな??


「すごい!!」


と窓に張り付く私に、


「可愛いだろ?」


と得意気な先生。


私達は車を停めてエントランスに向かった。
車を降りるなり走り始める私の後を、先生は笑いながら付いてくる。

私はドアの前で立ち止まった。

振り返って少し遅れて来る先生に叫ぶ。


「先生、うさぎ居そうだよ!!」


先生は目をまん丸くしてから、クスクス笑い始めた。

私の前まで来ると、ポンッと頭に手を乗せて

「純那は面白いな」

だって。


面白いって……


そんな私をよそに、ドアを開ける先生。

「いらっしゃいま…」

中には意外と若めの男性が居た。
その人は先生を見ると、駆け寄ってきて


「真咲じゃないか!!」


って先生と知り合い?!


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