先生
「祐輔、久々だな。元気か?
手紙もらってずっと気になっていたんだけど、忙しくてな。やっと来れたよ」
2人は久々の再開らしく、かなり盛り上がっていた。
今まで見た事が無い笑顔をする先生を、ポカンと見上げていた。
「それにしても、今日はデートか?」
急に自分に振られてびっくりする。
し…しかもデートだなんて…
「教え子だよ」
そう先生はサラッと言ったね。
―――チクン
胸が痛くなる。
そうだよ、私は生徒。
「俺の誕生日を祝ってくれるんだよ」
嬉しそうに話す先生。
「お前、今日誕生日だっけ」
そんな顔されたら、諦められなくなるよ。。。
そんな凹み気味な私の頭に手を乗せて
「なっ、うさぎは居なかっただろ」
ってウインクした先生。
「うさぎ?」
不思議がる祐輔さんに、私は真っ赤な顔のまま
「な…なんでもない…です!!」
って動揺し過ぎだね。
2人は顔を見合わせて笑っていた。
「毎日こんなに可愛い子に囲まれてるなんて、真咲はズルいな」
そう言うと、私達を窓際に案内してくれたんだ。