先生

私はケーキを食べ終わった先生に、カバンから取り出した包み紙を渡した。

「はい、先生」


「なんだ？？」


って言う鈍感な先生に


「だ―か―ら―プレゼント」


「ほぁ？俺に？！」


先生のこんなに間抜けな声を始めて聞いたかも。

ニヤリと笑う私に、生クリームを口に付けながら包み紙を受け取った。


「もう、先生！！！」


そう言うと、上半身を乗り出して先生の口元の生クリームを拭き取った。


「ん？ああ、ありがとう」


こんな恥ずかしい事がサラッと出来たのは、今日が終わってしまう事からの現実逃避だったのかもしれない。


包み紙を開けながら嬉しそうな先生。



ドキドキが止まらない私。



喜んでくれると良いなぁ～～