先生

私がレジに付くと、

「いい場所が有るから行くか」

そう言ってズンズン歩いていくの。

「せ…先生、お金払うよ!!」

そんな私に振り向いた先生は

「出世払いなっ」

そう言うと、ニヤッと笑い又歩き出した。


先生を追いかけるのが精一杯な私。



足早いよぉ~~



先生の背中を目掛けて頑張って歩く私は、きっと滑稽だよね?

少し狭い道を通り抜けた先は、ちょっとした広場になっていた。

広場と言っても、少し地面を整備してベンチが一つ置ける程度の広場。


私は勢い良く歩いていたせいか、先生が急に止まったのに合わせられず……




―――――ドンッ




いったぁ――い!!!




「ちょっと先生、急にとまらない……」



「純那、見ろよ」


私が抗議している最中に、割って話をするの。
もう、人の話はちゃんと聞いてよね。


私は顔を上げると……


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