先生
「分かったよ。職員室寄って行くから、先に下行ってろ。送って行くから」

そう言って、私に車の鍵を渡した。


く…車?!



はぁぁぁぁ~~~~



マジ、からかわれすぎじゃない?
生徒を何だと思ってるのよ。

なんてぶつぶつ言いながら、暗くなりかけた廊下を歩いていた。


外まで来たのは良いけど、どの車か聞くの忘れた!!

やっぱりマヌケな私に自分でも呆れるわ。

とりあえず、ウロウロしてると


「悪い悪い。もしかして車分からなかった?」


そう言って、ニヤリと笑った先生。


さては、わざと?!


私は先生に鍵を投げつけると、携帯を先生の手から奪おうとした。


「コラコラ」


そう言うと、ヒョイと携帯を隠す先生。


「ちょっ!!返してよ」


私が先生のポケットに手を入れると、逆にがっしりと捕まってしまった。


「反省の言葉は?」


あくまでも、笑顔で穏やかに聞く先生。

でも、ポケットの中ではしっかり掴まれてます。

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