先生
「セーフ!!!」
私は勢い良く校門を駆け抜けた。
ヤバい、後10分しかないじゃん。
その時、黒い車が目に入った。
走っているのに、一瞬時間が止まったみたいにはっきり見える。
また……乗れるのかな…?
先生の車を横目に見ながら走って教室に向かった。
3分前。
教室の前で息を整えた。
新学期にハーハー言いながら教室に入るのは、さすがにダサいよね。
って事で、ドアに手をかけた時、
――――ガシッ
ん??????
不意に後ろから頭を捕まれた。
「新学期から遅刻か?良い度胸じゃないか」
必死にもがく私の頭を意とも簡単に抑えつけている人。
そう目の前には
「せ……先生!!!」
ニヤニヤする先生に
「遅刻じゃないもん」
って言ったのに、笑って聞いてないし。