先生
私はゆっくりと先生の横に行った。


「先生、何してるの?」


サラッとした髪の毛が風になびく。

タバコの香りが、先生と居るんだって感じさせてくれるんだ。


「図書室で調べ物。新庄は何遊んでるんだ?」


「バイトまでの時間つぶし」


そう言った後、後悔した。


「バイト?!禁止のはずだが……」


そう言いながら、私を見つめる先生。


ひゃっ、怒られる!!


でも、何故かドキドキしてしまう私は変だよね?


「…すみません」


一応、小声で謝ってみた。


「何のバイトをしているんだ?」


意外な先生の言葉に、目を見開いてしまう私。

怒られるかと思っていたからビックリした。


「三橋駅に有る、和風のカフェです。今度来ます?」


「じゃあ、今度生活指導をしに行くか」


だって。
生活指導でも嬉しいです。

「はい、ぜひ!!スイーツが絶品ですから」

そういった私に、

「ちょっと、店の名前教えとけよ」

って、かなり乗り気な先生。


スイーツ好きなんて、かなり可愛いよ。

きっと、皆先生のそういう所に惚れるんだね。


「【和み庵】ですよ」

テンションが上がっている先生に言ったら

「いくいく」

ってどうやら生活指導とか、もう関係ないみたい。


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