先生
振り返らずに家の中に入った。


真っ暗。


私の心みたいに、深くて何も見えなかった。


今日は、お母さんのパートが遅い日だ……



真っ暗なままの玄関で泣いた。

立っている事が辛くて、ドアに寄りかかりながらワンワン泣いた。

ドアの向こう側で、車が走り去る音が聞こえる。




終わった。




私の恋が終わったんだ……





私が言ってしまったばかりに、自分で壊してしまったんだ。





明日から春休みで良かった……






先生の事、忘れられるかな?

絶望の淵で、辛うじて生きている私。




先生を困らせた上
自ら終わらせてしまった恋。




先生、ありがとね。





本当に本当に楽しかった。






先生との日々、忘れません。

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