先生
柚子の決意
『はぁぁぁ~~~~』
小さくため息をつくと、廊下から窓の外を見ていた。
昼休み中、外を見ると真咲先生が男子と走り回っている。
男女共に人気が有る先生は、そうそう居ないと思う。
ため息の原因……
それは、そう真咲先生。
別に、真咲先生に恋い焦がれて居るわけではない。
私には聡史というれっきとした彼氏が居るし、未だにラブラブなままだ。
「お待たせ~~」
トイレから戻って来た純那が、手を振りながら私の方に戻ってきた。
そう、ため息の原因は紛れもなく
【親友の純那】
純那は、真咲先生の事が好きなんだ。
でもこの前、遠回しに振られた。
話を聞く限り、多分真咲先生だって純那の事が気になるはずなのに……
嫌いじゃないのに振る。
体裁や地位の為に。
それは、人の気持ちより大切な事ですか?
大人はいつも私達に言ってるはずだよ。
『自分の気持ちに素直になりなさい』
って……