先生
『先生、なんで純那の振ったの?』
私は単刀直入に話をふった。
先生は驚く事もせずに
「やっぱり、その事か」
そう言ったんだ。
その言葉が私には許せなくて、怒りを先生にぶつける事になった。
「先生だって純那の事好きなんでしょ?
なんで振ったのよ?
なんで好きなのに…
そんなに役職が大切なの?
人の気持ちよりも大事なの?
今、純那がどんな気持ちか分かる?
先生を忘れようと必死なんだから!!
苦しんでいるんだから!!!」
私は息をするのも忘れて、一気にまくし立てた。
先生はしばらく考えていると、静かに口を開いた。
「滝沢には嘘はつけないな」
そう言うと、穏やかな声で一つ一つ話し始めた。