先生
――――誕生日当日
眠い目を擦りながら下に降りると、お母さんはもう仕事に行ったみたいだった。
お母さん、相変わらず早いなぁ~~
そう思い居間に行くと、机の上に何か箱が置いてあった。
箱の横には封筒が置いてあった。
お母さんからだろう。
私は封筒からカードを取り出すと、開いて中を読んでみた。
……涙が溢れ出す
ポロポロと頬を伝い、滴になり床に落ちていく。
中には
【お誕生日おめでとう、純那
もう、17歳になるんだね。
純那が産まれて来た時の事を、お母さんはまだ鮮明に覚えてます。
お父さんが死んでしまってから、純那には沢山辛い思いや寂しい思いをさせてしまいましたね。
ごめんね。
でもね、今までそして今あなたが苦しんでいる事は、将来きっと役に立つはずよ。
純那が幸せになる事が、お母さんの一番の幸せです。
母より】
お母さん……
私より、お母さんの方が大変だったと思うよ。
いつも遅くまで仕事してくれて、帰って疲れてるはずなのに、ご飯は必ず作ってくれてるんだ。
私は、お母さんの子に産まれて来れて良かったよ。
私は泣きながら箱を開けてみた。