先生

「し…しんやん?しんちゃん?」


恐る恐る聞いてみる。


「どっちでも良いよ」


そう言うと、向こうにあるパラソルの下に向かったんだ。


手を握り締めたまま……


期待しちゃうよ?

真っ赤になったまま、引かれるがまま先生について行った。

パラソルの下には浮き輪が1つ、まるまるとドーナツの様に膨らんでいた。


「どうしようか?」

って座る先生。

私はどうして良いか分からなくて立ってると

「とりあえず、座る?」

って横を開けてくれた。

座ったのは良いけどさ、まだ緊張がほぐれないんだよね。

体育座りのまま、砂を山の形にしていた。
その山のてっぺんに先生は小枝を立てた。

「ゲームするか」

そう言うとルールを決めた。

お決まりのゲーム。
小枝を倒したら負け。

私が勝ったら先生にジュースを奢る。
先生が勝ったら、泳ぎに行く。


先行は先生から……

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