先生
その事を先生に言うと、胸を張って

「任せろ!!」

って言ってたな。


とりあえず、浮き輪は無くちゃ怖いから、浮き輪を持ってバタ足の練習。

先生が居るから少しだけ安心だな。

私はゆっくり海の中に入ると、浮き輪を持ったまま浮いてみた。


「しんちゃん…やっぱり怖いよ……」


やっぱり、水に浸かると恐怖心が出ちゃうんだ。


「大丈夫。なにが有っても助けるから」


って相当嬉しい言葉ですが。

私は勇気を持ってバタバタと足を動かしてみた。


あっ、いけるかも。


「大丈夫大丈夫!!上手じゃん」


先生の言葉が励みになって、足をバタバタと動かし続けていた。

私の横で一緒に泳ぎながら励ましてくれるの。

多分、そのおかげで頑張れたんだよ。


「しんちゃん出来たよ!!」


って喜ぶ私を嬉しそうに見ている先生。

休みなくバタバタさせたから少し疲れちゃったみたい。

休もうかなって思って浮き輪を持とうとした瞬間



――――ツルン



!!!!!!



浮き輪から手が滑り、何も持っていない状態になってしまった。



あし…つかないよ……



体が強張って動かない。



し…死ぬ



瞬時にそう思った。

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