先生

寝てるから大丈夫だよね?


私は先生の横にぴったりと寄り添いながら先生の顔を眺めていた。

こんなに間近でまじまじと先生の顔を見たのは初めてだったから、最高に嬉しいプレゼントだよ。


先生、まつげ長いんだぁ~とか
意外と肌がきれいだとか。

新しい先生情報を頭にインプットした。


ジッと先生の顔を見つめていると、



――――パチ



いきなり先生の目が開いた。


完全に視線が重なる。



「お前、見過ぎだよ」



冷静な先生の声に、ハッと我に返る。


「うわっ!!!」


ゆっくりと起き上がる先生に、必死に言い訳をしていた。


真っ赤なトマトみたいな私に、

「マジ寝しちゃってたな」

あくびしながら私の頭を撫でてくる。



なんで先生はそんなに冷静で居られるの?


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