先生
―――キュッ
車が停まった場所は、見た事が有る場所。
そう、先生の誕生日をしたレストラン。
祐輔さんだっけ?
先生のお友達がやっているステキなレストランなんだ。
私達は車を降りると、入り口に向かって歩いた。
2回目だけど、可愛いってテンションが上がっちゃうよ。
やっぱり、うさぎさん住んでそうだし。
おとぎ話に出てくる様なドアを開けると
『いらっしゃいませ』
と、今回はきっちり祐輔さんがお出迎えしてくれた。
祐輔さんは私達をテラス席に案内してくれたんだ。
この前は冬だったから閉めていたんだね。
窓が無いだけで、夜景に手が届くんじゃないかって気分になるから不思議。
「何飲む?」
ってメニュー見ながら聞いてくる先生の物腰が、やっぱり大人なんだなって実感しちゃう位慣れていた。
「オレンジジュース」
って言ったら、メニューから顔を上げて私を見たの。
な……なんか変な事言いました?!