先生
こんなに嬉しかった事って



初めてかも。




先生は、見上げる私の前髪を優しく手でよけると、先生の顔が近づいてきた。





先生は






そっとおでこに







キスをした。





触れるだけの、優しいキス。



あまりにも急な事で、されるがままの私。



「せんせ……好き…」



そう言うと先生の胸に顔をうずめた。


今まで言えなかった『好き』が、口から溢れ出してくる。



「ごめんな、辛い思いさせて…」



そう言って私の頭にもう一度キスをした。



ううん。



すごく幸せだよ。



心が溶けてしまいそうな位、キュンとしているよ。



言葉が出ない代わりに、ギュッと先生を抱きしめた。
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