先生
夏休みのせいだからかな?

今日はお客さんが、ひっきりなしに出入りしていた。


おかげで、時計を見ながらドキドキして待つって事が無かったから良かったかな。

私はお客さんが帰った後のテーブルを拭いていると、後方でドアが開く音が聞こえる。



『いらっしゃいませ』



そう言って振り返った先には、




「!!!!!」



つい、布巾を持ったまま固まってしまう。

すぐに我に返ると、お客さんの元に行く。


「お…お一人様ですか?」


笑顔のその人は、


「はい」


そう言って、人差し指をピンと立てた。


私はその人に、壁際の席を案内した。



厨房に戻った私は、一度深呼吸した。
一気に熱を持った頬。


ヤバい!!!


もしかして、私顔真っ赤じゃない?!

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