先生
私は覚悟を決めて、目を瞑っていた。
少し体が震えてしまう。


すると、先生は

「大丈夫。何にもしないから」

そう言って、私の髪をかきあげた。


目を開けると、優しい先生の顔が私を見つめていたんだ。


「私、大丈夫だよ…」


覚悟は決めたし、先生となら怖くない。


先生は私を見ながら

「嘘だ。焦る事ないから」

そう言って、おでこにキスをしてくれた。

私は改めて先生の寛大さに、涙が溢れ出るのを抑える事が出来なかった。


私は先生の首に手を回すと


「先生、大スキ」


そう言ってしがみついた。


「俺も……おかしくなる位好きだよ」


その言葉が、嬉しくて胸が熱くなる。


多分、今先生が居なくなったら生きていけないよ。


苦しくて

息が出来なくて

何も考えられなくなる。


それ位、好き。


言葉なんかじゃ言い表せられない位……

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