先生

やっぱり早いな……


本当は寂しいけど、さっき沢山ワガママを言ったから素直に帰る決心をしていた。

そんな私の手を、ギュッと握りしめたまま離さない先生。


そんな事すると、決心が鈍るよ?

「せんせい…?」

「…離したくない」

そう駄々をこねる先生。


このギャップにキュン死ですから!!


嬉しい反面、本当に離れたく無くなってしまう事が怖かった。


しかし、そんな思いもすぐに立ち消えたんだ。

私の視線の先には、お母さんが帰って来る姿が見えた。


これって、先生に会わすチャンスじゃない?!


って事で


「先生、お母さんに会って!!!」


そう言って、先生の手を離し車から飛び出してダッシュした。

先生は、何が起きたか分からずにキョトンとしていたね。

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