先生
お母さんは、先生に苦笑しながら
「本当に…困った子。ごめんなさいね」
って謝っていた。
「いえいえ、特に用事は有りませんから」
大人な先生。
「でも、こんなに純那のイキイキした姿を見たのは久々だわ」
ってお母さん何だか嬉しそうだった。
「良かったら、いつでもいらしてね」
そう言うと、お母さんは先生にお父さんが使っていたパジャマを出した。
「これ、主人の物ですが使って下さい」
「えっ、これ大切な物じゃないですか!!僕はこのままの恰好で大丈夫ですので」
でもお母さんは先生に
「主人も、先生になら使って頂いた方が喜ぶと思いますから」
先生の手にパジャマを置いた。
先生も
『ありがとうございます』
と大切に受け取っていた。
「先生、お風呂に入って来て下さいね」
そう言ってお母さんは私に案内させ、布団を敷きに客間に向かった。
って、気が付いちゃったけど……
先生と一つ屋根の下で眠るんだよね?!
恥ずかしすぎ!!!
嬉しいけど。
そんな事を考える私に、先生は
「今、なんか変な事考えてなかった?」
っていつもの笑いをしながら、私を見ていた。
さっきまでの人と、同一人物ですか?!