先生
『純那、おやすみ』



そう書かれたメールの画面をスクロールした1番下には



『愛してる』



って。
先生は私をキュン死させたいのかな?


一つ屋根の下にいる私達なのに、まだまだ一緒に居足りないらしい。

ギュッと携帯ストラップを握り締め、爆発しそうな心を食い止めた。


少し経ち携帯を充電器に戻すと、私は1階のトイレに向かった。

古い一軒家の廊下は、ギシギシと軋む。

なるべく音を立てない様に、トイレまで向かった。


用を足した帰り際、先生が眠る客間の前を通った。

なんだか、無性に先生の寝顔が見たくなり、そっとドアを開けた。


悪い事してるみたいで、少しドキドキしてしまう。


スヤスヤと布団の中で眠る先生。

スースーと聞こえる寝息が、すごく愛おしい。


布団の脇に座り、少しの間先生を眺めていた。


そして、ゆっくりと顔を近づけ


私の唇が、先生の唇に触れた。


眠り姫にキスする様な、そんな気分になるよ。

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