先生

結局、凹み状態のまま6時間目まで終わってしまった。

まだ学校が始まって1日目なのに、先が思いやられるわ。


帰り支度をして、トボトボ廊下を歩いているとポンッと肩を叩かれた。


振り向いたら

「まっ…真咲先生!!」

「これ、持ってって」

不意打ちにキュンとする暇も無く、ドサッと私の手に乗せたプリント。

「えっ??」

挙動不審な私に

「俺ん家に持ってっといて。後で行くから」

そう言って、軽くウインクした。

「へっ……?」

完全に取り残されてる私。

先生は用事が有るのか、走って職員室に向かって行った。


な……なんなんだろう??


まぁ、先生と一緒に居られるのは嬉しいから良いけどさ。


私は素直に『先生の家』に向かった。


それにしても、こき使い過ぎだから!!


ブツブツ言いながら先生の家に入り、机の上のあいているスペースにドサッとプリントを置いた。


相変わらず、机の上にはミルキーが置いてあって何だか笑えた。

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