先生
【中庭の橋を渡った所まで出てこれる?】

って書いてあった。


私の様子に気づいた柚子は、

「どうしたの、純那?」

と、心配そうに聞いてきたの。


私は携帯を差し出して、先生からのメールを読んでもらった。

「行きなって!!!」

メールを読むや否や、柚子はそう叫んでいた。

「でも、バレないかな?」

って心配な私に、

「大丈夫大丈夫。
それにしても、マサキングやるな」

そう言いながら、ウンウンと頷いていた。

私は暗い色のパーカーを羽織って、お守りをお財布を小さいバックに入れた。

「何か有ったら、携帯に連絡してね」

そう言い残し急いで部屋から飛び出した。


途中、担任の先生に会ったりしたものの

「のど渇いたので、自販機でお茶買ってきます」

って言いながら走り去った。



多分大丈夫。



……だと思う。


私はゼーゼー言いながら橋を渡った。
暗くて良く分からない。


でも、名前なんて呼ぶ事は出来ないし……


私がメールを打とうと携帯を開いた瞬間、腕をグイッと引っ張られ茂みの方に引っ張り込まれた。


恐くて声が出なかった。


ついでに、体を押さえつけられ羽交い絞め状態になり、口は手で塞がれていた。



ヤバイ、犯される?!



先生、助けて!!!



私がジタバタと抵抗していると、

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