先生

―――バタン


個室に入り鍵を閉めた。


ドキドキドキドキ


心臓の音が、外に漏れてしまいそうな位ドキドキと鳴っていた。

ポケットから、さっきの封筒を取り出す。

その中から写真を手に取り、じっくりと眺めていた。


それは、完全なる盗撮写真。


私と真咲先生の逢い引き中が収められた、何とも趣味の悪い盗撮写真だった。

しかも、どれもちゃんとしたピントの合い方で私と先生のツーショットだった。

中には、修学旅行の写真やら車に2人で乗っている写真まで有った。


そして、封筒の中にはもう1枚紙が入っていた。


広げると


【早 く ワ カ れ ろ。こ の 事 は 人 に 言 う な。さ も な く ば 教 育 委 イ ン 会 に 言 う】


そう、まるでドラマである脅迫状の様に、新聞の切り抜きであろう大小様々な文字が切り貼りされた手紙だった。


もはや、脅迫状だし。


しかも、他人に言えない事を良い事にこんなイタズラをするなんて……


体中の血液が、サァーっと引いていくのが分かった。

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