先生
憔悴
そろそろ、苦しいかも。


秋も終わりに近づき冬の匂いがしてきた。
木々も葉を落とし、吐く息も白く色づいてきた冬の始まり。


私は、かなりまいっていた。


実は、あの手紙がまだ来るのだ。

以前は1週間に1回位だったのに、いまとなっては1日置きで、下手したらほぼ毎日どこかに入っていた。

内容もだんだんと悪質になってきたんだ。


もう、最悪だよ。


今日のは、

『別れなきゃ写真をバラまく』

って書いてあったの。


そんな事が続いて、最近眠って居なくてつい先生の授業中に眠っていたら

『放課後に職員室に来なさい』

ってみんなの前で言われちゃった。


そう言われたら、行かない訳にはいかないじゃない?

本当は先生と話せるから嬉しいけど、今は不安の方が大きいかな。

きっと私の異変に、先生も気づいてきているんだよね。


ずっと忙しくて会えないって言い張って、デートを拒否していたから。

最近、メールで心配してくれていたんだ。

【体調悪いの?】

【会えなくて寂しいよ】

って。
メールが来る度に、苦しくて何度も枕に顔をうずめて泣いた。


こんなに愛しているのに……


何度も何度も言おうと思った。

でも、先生から教師という仕事を奪ってしまう事が怖くて出来なかった。

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