先生
実際、何をやりたいか分からないし、働く方が性に合ってる気がするからね。
「はい、純那が決めた道ですから。それに、早く孫の顔が見たいですしね」
そう言われ、思わず吹き出しそうになったわよ。
私が抗議しようとしたけど、それよりも早く先生が口を開いた。
「そうですよね。お母様は、なるべく早くとお考えになっていらっしゃるんですね?」
「そうね~~なるべく早くかしら」
あの……
普通、三者面談ってこういう事話すんでしたっけ?
「それでは、卒業式にお迎えにあがりますね」
えっ……先生?
今サラッとすごい事言わなかった?!
「宜しくお願いします」
ってお母さん?!
私の意見は、全無視ですね。
その後は、完全なる世間話をして終わりの時間を迎えた。
「それでは、宜しくお願い致します」
お母さんは立ち上がると、先生に向かって一礼した。
先生を見ると同じように、お辞儀をしている。