先生
風邪
―――ガラガラ
「ホームルーム始めるぞ」
騒がしい教室は、少し静かになったものの、相変わらずおしゃべりは止まらない。
「出席とるぞ」
真咲先生は、気に留める事も無く淡々と出席をとっていた。
「―――新庄 純那」
先生に名前を呼ばれる事なんていつもの事なんだけど、いまだにドキドキしてしまうんだ。
つい、先生の声を聞き入ってしまう。
「―――新庄 純那!!」
やばっ!!
聞き入りすぎた。
「はい」
そう言ったつもりが、完全に声が裏返ってしまいかなり恥ずかしい事に。
「新庄、また目を開けて寝てたのか?」
なんて、ヒドい!!!
「寝てません!!」
真っ赤になりながら言うと、クラス中大爆笑になってしまった。
先生、それイジメだしっ!!!
そんな私をよそに、次々と出席をとる先生。